記事一覧

置き去り

多くの人が、大人になると虫を嫌いになる。元から嫌いなのではなく嫌いになる。子供の頃はなんの抵抗もなくバッタやカマキリに触ることができたという人は多い。それがいつの間にか、やはり多くの人がそうなのだが、決定的な出来事に思い当たることなく、虫が苦手になっている。苦手といっても程度の差はある。カブトムシのような、大きくゆっくりとした動きの虫なら触れるという人。セミだけは触れるという人。触るのは嫌だが、見...

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矮小な者ほど自分を大きく見せようとするはずだ、というのは一般に認められた真理である。

僕はいつからか、古典を読まなければならない、という強迫観念にも似た思いに取り憑かれていました。イタロ・カルヴィーノは古典に対する定義をいくつか試みています。中でも最も有名で面白いものは次のものでしょう。〈古典とは、ふつう、「いま、読み返しているのですが」とはいっても、「いま、読んでいるところです」とはあまりいわない本である〉カルヴィーノの意図するところとはズレますが、僕の場合は見栄なのです。古典と...

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プロテスタン・ちっく

先日、友人と一緒に昼食を食べに出かけました。某チェーン店のうどん屋は日曜日の正午過ぎということもあって店の外にまで人が並んでいました。僕たちがうんざりしながらも列の後ろにつくと、どこかから何かが擦れるような大きな音がして周りの人が少しざわめきました。駐車場に入ろうとしていた車の方から音がしたようでしたが、ただ壁に擦っただけにしては音が大きすぎました。列の中から数人が抜けて車に近付いてゆき、僕もそれ...

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六道に狂人の道はあるか

月の光は人を狂わせると申します。真実はどうあれ、人のバイオリズムと月との関係というものは度々指摘されることです。狼男の存在を信じる人は現代では少なくありましょうが、満月の夜には犯罪の発生率が上がるなどということを大真面目に口にする人は今でもいます。僕などは女性の月経(文字通り月に関係している)が月の満ち欠けに合わせて起こるということに不思議を感じ、狂人になるなどとは到底信じずとも、眠れぬ夜にカーテ...

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トイカメラとケンカ別れ

先日、Amazonのクリスマスセールでカメラを購入しました。何か新しいことを始めようと買ったのですが、なぜカメラなのかというと自分でも特に理由は思い至らず、twitterでフォローしている人に写真が趣味の人が多いからだとでも思っていました。僕はカメラには全く詳しくなく、自分が買ったカメラがトイカメラだということも届いてから知った程でした。本格的に始めたいという気持ちもあったので少し落胆しましたが、それでも外に...

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